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プロコーチ/トレーナー井上正之の活動日記 CONDITIONINGの鉄人

井上 正之

アメリカ・フロリダのテニスアカデミー出身。プロ登録。トーナメントを転戦、選手育成にも携わる。
さらに、アラバマ大学に進学しスポーツ医療・トレーニング理論を学ぶ。
帰国後、トップジュニア育成に携わり全国タイトル獲得の選手を多数輩出。
トレーニングの重要性を伝えるためいち早く導入。その後、Astar Sports Medical Center 井上整骨院・鍼灸院を開業『医療の目』・『スポーツの目』を持って活動し、現在もジュニアからプロ選手までのコーチングとコンディショニングに務める。

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テニスでのオーバーユースと手首痛

当院に来院される患者さんの中で

手首(手関節)に痛みを訴える方はとても多いです。

その中でも
テニスをプレーされる方で、手関節に痛みを持っている方は非常に多いです。

そのような方の症状として目立ってくるのが

『手関節のTFCC損傷』という症状です。

TFCCとは三角線維軟骨複合体といいます。

聞きなれない言葉かもしれませんね。

手首(手関節)を痛めてしまった場合には
多くの方は、手関節の捻挫や腱鞘炎と思っている場合が目立ちます。

このTFCC損傷は
手関節の小指側の痛みで、手関節でドアノブを回すような動作で
手関節を小指側に倒した場合に痛みが出ることが多いのが特徴です。

三角線維軟骨複合体は、
腕の前腕部(肘から手首までの部分)の2本ある骨の小指側の骨である尺骨という骨と
手のひらの小さな骨(手根骨)との間の部分で
クッションのような働きをします。

膝で例えると、半月板のような働きに似ています。

このTFCC損傷は外傷(手をついて負傷するなど)や
手関節の使い過ぎや、加齢による変性などが原因とされています。

ということは、

テニスでの場合はやはり、
手関節の使い過ぎが一番可能性が高いといえます。

トップスピンを沢山練習したり、
打ち方を変えたので手関節に負担が出たり、
サーブの打ち方で手関節にひねり過ぎたり・・・

痛みの発生理由は様々です。

腱鞘炎と思っていた方で、
もしかしたら自分の手関節の痛みは???
と思われる方は、今一度、専門医療機関を受診されることが大切です。

この症状の治療方法は
早期からの治療が何と言っても効果が出ます。

こじらせてしまうと、完治を難しく時間を費やすこともあります。

治療は
安静が大切で固定装具などで外固定を行います。
変性によるものなどで症状が強い場合は
関節内注射を行うこともあります。

リハビリの段階では
理学療法として電気治療機器を使用する場合があります。

TFCC損傷は確定診断が難しいため
早期の受診と適切な治療とリハビリが必要です。

皆さんの中で
手関節が気になる方は、早めに受診して下さいね。

それと、
治療を必要とされる方は、
テニスの練習などを必ず休んでくださいね。

このことは
多くの症状の時にも言えることです。

毎日のように練習されている方や
テニスが大好きの方は、休養する事を見失いがちです。

治療に来院されている方の多くに
『痛みが軽減してきたから、練習してみました~』
と言われる方がとても多いです。

まさにこのような状態が
慢性的に症状をこじらせてしまう原因になりかねません。

当院でも
もう少し我慢の必要な方が大半なのが現状です。

治療と休養は、長いテニスライフの中の少しの期間です。

治すためにはテニスを休む勇気(我慢)も必要です。

さらに、
治療によって改善されてきた方は
打ち方を見直すとともに、ステップワークや動き方を工夫してスウィング(打ち方)だけにとらわれずに
プレーの向上にチャレンジしてみてください。


   
  手関節をスケッチしてみました







医療 | 投稿者 井上正之 09:57 | コメント(0)| トラックバック(0)
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