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プロコーチ/トレーナー井上正之の活動日記 CONDITIONINGの鉄人

井上 正之

アメリカ・フロリダのテニスアカデミー出身。プロ登録。トーナメントを転戦、選手育成にも携わる。
さらに、アラバマ大学に進学しスポーツ医療・トレーニング理論を学ぶ。
帰国後、トップジュニア育成に携わり全国タイトル獲得の選手を多数輩出。
トレーニングの重要性を伝えるためいち早く導入。その後、Astar Sports Medical Center 井上整骨院・鍼灸院を開業『医療の目』・『スポーツの目』を持って活動し、現在もジュニアからプロ選手までのコーチングとコンディショニングに務める。

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世紀の発見!!






先日、
今、日本で最も賑わっている
富士山の周辺に行ってきました。

今回は山梨の富士吉田を中心に足を運び、
世界遺産の登録にもある忍野地区でのフライフィッシングと
水族館が今回の目的です。

東京から車を走らせると1時間強で訪れることができますので
時間を見つけては足を運んでいる土地です。

富士吉田に車で向かうと高速道路も緩やかな登り坂がしばらく続きます。
途中で
東京のスカイツリーの634Mを超える標高となるようです。


富士山の周辺は緑の豊かさはもちろんですが
『水』の豊かな土地ですので
あちらこちらに水が湧き出て、豊かな流れとなって麓を流れています。


その富士山の雪解け水が溶岩を伝わり流れ込む富士五湖のひとつの西湖で
歴史的な発見をされた
『クニマス』の生体展示も見てきました。



みなさん!『クニマス』ってご存知ですか?

少しマニアックな話になりますが、これは野生絶滅に指定された非常に貴重な魚です。


秋田県田沢湖のみに生息していた固有種のクニマスですが
約70年前に発電所の建設計画に伴い強酸性の玉川温泉などの水を湖に流したため、
田沢湖のクニマスが絶滅してしまったのです。

その絶滅以前に日本各地の湖に卵を送っていたという記録が残っているために、
その発見を多くの専門家が期待して夢を抱いていました。
何年もかけて専門家がクニマスの発見に懸賞金を懸けるなどして
調査しましたが、クニマスの発見に至らなかったようです。



しかし、2010年に、
なんと・・・
お笑いタレントのさかなクンが、ヒメマスのイラストを描くために取り寄せた魚の中から
『これはクニマスでは?』と思い、大学教授のもとで詳しく調べると
それは絶滅したとされていたクニマスだったのです。


世紀の大発見とされて
天皇陛下もさかなクンの偉業を称えるなどの出来事でした。

テレビのニュースや新聞でも伝えられていたのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。


そのクニマスを人口ふ化させたのが今回の生体展示のクニマスです。
昨年は稚魚の展示を見に行きましたが
今年はその稚魚が大きく育ち、あらためて展示されたものです。


7月初めにはクニマスを見に皇太子殿下の行啓があったほどの
貴重な魚です。


西湖では
長年、クニマスとは知らずに、
クニマスであろう魚を釣り上げては食べていたのではないか
という話もあります。


このように西湖では
以前からヒメマスと思い人々は釣り上げた魚を食していました。
黒マスと言って美味しいと言われていたそうです。


ヒメマスとクニマスはほとんど見た目にその差がわからないために
このようなことが起きていたのでしょう。


今回の大発見で、その鑑別をしたのは
魚を解剖してヒメマスとクニマスの違いを調べていました。

その判別として
エラの一部の『鰓耙』と胃の出口にある突起『幽門垂』を数えて識別していましたが

その後、研究が進み今では、
ヒレのミトコンドリアDNAから塩基配列を調べたところ

クニマスは3つの塩基配列、
ヒメマスは1つの塩基配列、

が検出されました。

この違いを利用して『PCR法』と呼ばれる遺伝子レベルの
詳細検査を行うことで
クニマスとヒメマスを識別できるようになったそうです。

この方法は短時間で安価な上に

卵や稚魚にも適用ができ

さらには少量のヒレの検査のために
生体に悪影響なく湖に戻すことができるとして

今後の研究にもとても有効とされています。


このようなことを

食い入るように
『山梨県立富士湧水の里水族館』で学んできました。



今回、
さかなクンの発見がなければ、この絶滅種を
我々はクニマスとしてみることが出来なかったかもしれません。

最高のお手柄ですね。

私は、釣りをするようになって
さかなクンの魚に対する知識の凄さに驚かされています。



そういえば以前、
海洋系の学部の大学院生から

「さかなクンは日本一の魚の知識の持ち主といってもいいくらいで、
検定でも日本で一人しかいない資格を持っているんですよ。」

その様な話をされていたのを思い出します。


何事も
極めることの凄さと素晴らしさに魅了されますね。



今回の
歴史を感じる出来事に、感慨深く興味津々で
世界文化遺産に指定された富士の忍野にある
『山梨県立富士湧水の里水族館』で生きたクニマスは見られます。


70年前に秋田から運んだ魚の卵から長い月日を
生き抜いてきたことの驚きと、
その年月を超えて今、目の前に元気に泳いでいる魚を
見ていて、
この魚を長年の間研究している方々のロマンも感じるものでした。

そんなことを考えつつ、いつも以上に興奮してしまいました。



9月2日までの展示ですのでご興味のある方は是非!!

また、夏休みの自由研究にも良いと思います。


この『山梨県立富士湧水の里水族館』は淡水魚水族館です。
メジャーな水族館にはないとてものんびりとした時間を過ごせます。


水族館のすぐ脇には
フライフィッシングの聖地とも言われる清流が
時の流れを忘れるように流れています。

近くには観光名所として忍野八海もあります。

もちろん目の前に富士山でロケーションは抜群です。


忍野の清流はこんな感じです
過去の記事  こちら







上の写真がクニマス

下の写真がヒメマス・・・

その違いは一見判りません。
そのことが発見を遅らせていたのでしょうか。















(文章の詳細を新聞記事から参考にしました。)



プライベート | 投稿者 井上正之 09:13 | コメント(0)| トラックバック(0)
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